外免切替 実務ガイド 外国免許から日本の免許へ — 予約・書類・テスト

Driving Test

技能確認——100点から引いて、70点を残す

技能確認は「上手に運転する試験」ではありません。100点の持ち点から減点していき、70点を残せば合格です。何をすると何点引かれるか、何をすると一発で中止になるかは、通達に書かれています。

まず結論

100ポイント中70ポイント以上で合格。減点は20点/10点/5点の3区分で、回数減点が原則です。一発で中止になる行為が21項目あります。課題は11種類で、2025年10月から横断歩道の通過が加わりました。走行距離は1,200メートル以上、コースは3種類以上用意され、当日どれになるかが決まります。使う車は試験場の車で、持ち込みはできません。

01

結論——採点のしくみ

警察庁 丙運発第59号 別添第1 の3・4

「3 採点基準 採点は、技能試験実施基準の例による。」
「4 支障の有無の基準 100ポイント中70ポイント以上を支障なしとする。」

技能試験実施基準の第10・第11には「減点事項に該当するもの……について減点」「採点は回数減点を原則とする」「試験の成績は100点満点とし」とあります。

項目中身
持ち点100ポイント
合格70ポイント以上を残す(=30点までしか引かれない)
減点の区分20点/10点/5点(実技成績表〔外免切替え〕の様式)
数え方回数減点が原則。同じ間違いを繰り返すと、そのたびに引かれます
20点の減点は、2回で終わりです

20点引かれるものを2回やると40点。その時点で70点を切ります。5点の小さな減点も、回数を重ねると効いてきます。

02

課題は11種類——回数まで決まっています

何をやらされるかは、通達の別添第1に書かれています。普通免許の場合です。

課題回数
幹線・周回コース走行(指示速度による走行)1回以上2回以下
周回カーブ2回以上
指定場所における一時停止1回以上
交差点の通行(右折・左折)それぞれ1回以上
信号通過1回以上
横断歩道の通過1回以上(2025年10月から追加)
踏切の通過1回以上
曲線コース走行(S字)1回
屈折コース走行(クランク)1回
坂道コース走行(一時停止・発進を含む)1回
障害物設置場所の通過1回以上
全部やります

「1回以上」と書かれているものは、必ず1回はあります。S字・クランク・坂道は各1回。どれか1つが出ない、ということはありません。

03

一発で中止になる21の行為

減点ではなく、その場で試験が終わる行為です。技能試験実施基準 第12(場内試験)に列挙されています。

分類行為
車の操作逆行大/発進不能/指定速度到達不能/急停止区間超過/暴走/転倒/通過不能/脱輪大
接触・進路接触大/右側通行/安全地帯等進入/後車妨害
交通ルール信号無視/進行妨害/横断等禁止違反/指定場所不停止/安全間隔不保持/踏切不停止等/追越し違反/割込み
包括安全運転義務違反
踏切の一時停止と、指定場所の一時停止

止まったつもりでも、タイヤが完全に止まっていなければ「不停止」です。踏切では、止まって窓を開けて音を確かめる動作まで見られることがあります。日本で運転し慣れた人でも、ここで落ちます。

04

中止になるのは4つの場合

1
危険行為等
上の21項目
2
試験官の補助
「危険を回避するため試験官がブレーキ若しくはハンドルを操作した場合」「口頭による指示等の手段によりこれに代わる補助を行った場合」「危険を回避するために安全運転支援装置が作動してアクセル、ブレーキ若しくはハンドルの操作が行われた場合」
3
減点超過
70点を維持できないことが明らかになった時点で中止
4
指示違反
試験官の指示に従わなかった場合
自動ブレーキが作動しても中止になります

2つ目の中に「安全運転支援装置が作動して」という規定があります。試験車に自動ブレーキが付いている場合、それが働いた時点で中止です。「車が止めてくれたから助かった」ではなく、「危険だったと記録された」ことになります。

05

コース——1,200メートル以上・3種類以上

免許走行距離
普通・準中型・中型・大型1,200メートル以上
大型二輪・普通二輪・小型二輪・牽引800メートル以上
大型特殊500メートル以上
コース設定(通達 別添第1)

「課題設定基準が同等で、かつ、走行順路が異なるコースを、大型・中型・準中型・普通免許に係るものについては3種類以上設定すること」

岐阜県警も「複数のコースから一つのコースが当日決まります」と書いています。どのコースを走るかは、当日まで分かりません。試験場によってはコース図を配布・掲示しているので、受付のときに確かめてください。

06

使う車は試験場の車です

免許の種類使う車
普通免許MT車の普通自動車
普通免許(AT限定)AT車の普通自動車
準中型AT車の準中型自動車 及び MT車の普通自動車(当分の間MT準中型可)
中型AT車の中型自動車 及び MT車の普通自動車(同上)
大型MT車の大型自動車
車の持ち込みはできません

通達にも施行規則第24条第12項にも、申請者が車を持ち込む規定はありません。「公安委員会が提供し、又は指定した自動車を使用する」と決まっています。乗り慣れた自分の車では受けられません。

AT限定を選べます

通達に「申請者が下位の免許や条件を付された免許を希望する場合には、当該免許に係る実技をさせること」とあります。つまりAT限定を希望すれば、AT車で受けられます。MT車に乗り慣れていない人は、最初からAT限定で申し込むほうが受かりやすいということです。あとからMTに変えることもできます(限定解除)。

07

2025年10月に何が厳しくなったか

警察庁見直し案(千葉・福岡・警視庁で同一の文言)

横断歩道の通過等の課題を追加するとともに、新規免許取得時と同様に、審査基準についても、合図不履行や右左折方法違反等の採点を厳格化

  • 横断歩道の通過が課題に加わりました。歩行者がいるかどうかを確かめ、いれば必ず止まります
  • 合図不履行——ウインカーを出す位置とタイミングが見られます。右左折は30メートル手前、進路変更は3秒前が基本です
  • 右左折方法違反——左折はあらかじめ左端に寄る、右折は中央に寄って交差点の中心のすぐ内側を通る。日本で普通に運転している人でも、ここを省いています
日本での運転経験は、かえって不利になることがあります

技能確認で見られるのは「教習所で教える通りの運転」です。実際の道路でみんながやっている運転とは違います。安全確認の顔の向き、ミラーを見る順番、寄せる位置——ふだんは省いている動作が、ここでは全部見られます。

08

走る順番を間違えても減点されません

コースを間違えること自体は減点対象ではありません

通達では、走行順路を間違えた場合は減点せず、直近の幹線/周回コースを前進で迂回して復帰する扱いになっています。ただし復帰するあいだの運転は採点の対象です。

つまり、道を間違えてもあわてないことです。あわててバックしたり、急ハンドルを切ったりすると、そちらが減点されます。落ち着いて前進で戻れば、間違えたこと自体では引かれません。

バックは「逆行」です

コースを間違えて後退すると、逆行にあたる可能性があります。「逆行大」は一発中止の21項目に入っています。間違えたら、前へ進んでください。

落ちたあとにやることは 落ちたあと、受かったあと にまとめました。その日のうちに「どこで点を引かれましたか」と聞いてください。